本学研究・イノベーション共創管理統括部の河本雅紀部長と同部研究協力課の山本聖二課長が、一般社団法人リサーチ・アドミニストレータースキル認定機構が実施する「URAスキル認定制度」において、「認定URA」に認定され、4月1日に那須保友学長に報告しました。
同制度は、リサーチ・アドミニストレーター等の研究マネジメント人材(URA)の質を保証するための認定制度です。「認定URA」として求められる業務遂行能力に関して業績と申請書類等に基づき、問題解決能力が基準を満たしているかを審査されます。
本学は、わが国の研究力を牽引する研究大学群の形成を目指す文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)の採択校であり、さまざまな組織・制度改革を進めています。また、研究大学群の形成には、単に研究者の育成などだけではなく、大学を担う「職員の高度化」も必須となっています。今回の河本部長と山本課長の認定は、職員の高度化のひとつであり、研究大学群を担う本学の大きな実績のひとつです。
今回の認定について、河本部長は「J-PEAKSは研究力強化だけでなく、大学の経営改革と大学間連携も強く求められます。大学の既成概念や組織風土を打破するには、自身も新しい道を拓くための挑戦が必要と考えました。認定されることがゴールでなく、これを活用し、さらなる新しい取り組みや学内にとどまらない外なる場での共創が重要だと考えます」とコメント。山本課長は「大学において事務職員が担える業務はまだまだあると感じています。本学が整備している『研究開発マネジメント人材認定制度』なども活用し、事務職員が高度化することにより、従来の事務職員の枠にとどまらず業務を推進することが、本学の価値向上につながるものと信じています」と、今後の研究大学における事務職員の展望についてもコメントしました。
わが国では、研究力・イノベーション創出強化を推進するにあたり、研究開発マネジメント人材の重要性が高まっており、文部科学省でも議論されています。本学も研究大学として、どの大学・研究機関よりも早くくURAを高度マネジメント人材として運用し、多くの実績を積み上げてきました。さらにJ-PEAKSでは、URA機能の内製化を図る「研究開発マネジメント人材の育成」を推進しています。研究大学として人的リソースの最適化を図る各種制度(研究・教育・マネジメントにおけるエフォート傾注による教員の機能分化)や複線型人事制度(採用時の職種に縛られることなく、能力や適性、希望により職種間の異動を可とする制度)の設計等を鋭意進めており、事務職員や技術職員、図書職員などの高度化は、これらの施策の実現に欠かせません。
今後も本学では、岡山大学長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現に向け、J-PEAKSの趣旨に共感し、これを活用するとともに、さまざまなステークホルダーとともに社会変革を実現させる研究大学として邁進します。引き続き、研究大学:岡山大学の舵取りを担う職員の挑戦にご期待ください。
〇那須保友学長のコメント
河本部長と山本課長の認定URAについて、大変嬉しく思います。また職員が目指すべきビジョンを理解し、そのための研鑽を積んでいることを誇らしく感じます。河本部長と山本課長は、学長である私の指示ではなく、自発的に行動したものであり、認定の一報を受けた際は驚きを受けました。
本学はさまざまな職員の高度化を実施しており、先日も第2回となる「大学院修学支援制度」の認定式を実施しました。また本学の重要な組織である機構においても、副機構長の職に事務職員が就くことが増えました。研究大学は教員のみが主役ではありません。大学に関わるすべてのステークホルダーが主役です。そしてひとりひとりが研究大学の一員である矜持の中で率先して行動していくことが重要だと思います。そのための改革を引き続き進めたいと思います。どうぞ議論ばかりに甘んじず、スピード感を持って決断し、行動する本学の職員らへのご支援をよろしくお願い申し上げます。
<参考>
・文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~
・岡山大学広報「いちょう並木」Vol.105 -J-PEAKS採択特別企画 世界に誇れる研究大学の山脈を築く-
・第1回 岡山大学 地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)シナジーセッションを開催~わが国の研究大学の山脈を築くためのシナジーの種をまく~
・JSPS主催「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)キックオフシンポジウム」に那須学長が登壇~わが国の研究大学の山脈(PEAKS)形成のために、「競争」から「共創」への転換で社会変革を!~
・那須学長が文部科学省主催シンポジウムに登壇 J-PEAKSでの本学の挑戦を紹介
・J-PEAKS MONTHLY DIGEST(岡山大学J-PEAKS月刊ニュースレター)
【本件問い合わせ先】
岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議(担当窓口:研究・イノベーション共創管理統括部 研究協力課)
TEL:086-251-7092
E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています
本学事務職員がURAスキル認定制度に認定!~研究専念環境構築に向けてURA機能の内製化を促進~
2025年04月09日