国立大学法人 岡山大学

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岡山大学TCカレッジ医工系コース「マウス・ラット実技講習会」中級カリキュラムを開催~技術職員の動物実験における知識・技術の習得と向上を目指す~

2024年10月28日

 本学技術統括監理本部を構成する組織のひとつである総合技術部は、2022年度より東京工業大学(現 東京科学大学)事務局オープンファシリティセンターが行っている高度技術職員養成の取り組みの一つであるTCカレッジにサテライト校として参画しています。本学では、大学における技術職員の高度人材養成を推進しており、「岡山大学TCカレッジ医工系コース」は、昨年度の学内開講の試行期間を経て、本年度は学外も含めた本格開講となりました。
 今回、9月26、27日に「マウス・ラット実技講習会(中級カリキュラム)」を本学自然生命科学研究支援センター 動物資源部門 鹿田施設において、座学はオンラインとのハイブリッド形式で、実習は対面形式で開講。本学総合技術部の石原すみれ技術専門職員と木村亮太技術職員が講師を務めました。
 医療・医薬を人体に適用する前に、有害な影響が生じるかどうかを、動物に対して処置し、実験研究することを動物実験といいます。実験を行ううえで、動物の人道的な取り扱いなどが必須です。本カリキュラムは、マウス及びラットの取り扱いについて生体を用いて講習を行い、実験動物の適切な取り扱い方を習得することや、苦痛軽減の配慮について理解を深めることを目的として実施しました。
 受講生の植木英雄技術専門職員は「入門的なことから質問をしながら学べ、多くの手技について実際に行うことができてとてもためになりました」とコメント。カリキュラムでは受講生や参加者から多くの質問が寄せられ、ディスカッション形式での活発な情報交換が行われるなど、有意義なものとなりました。
 今回のカリキュラムについて総合技術部本部長を務める佐藤法仁副理事(研究・産学共創総括担当)・副学長(学事担当)・上級URAは、「研究活動等を行ううえで、動物を取り扱うことがありますが、きちんとした手技を持ち、かつ倫理的な側面も考慮できる人材であることは最低限必要な点です。今回のカリキュラムは知識と手技を高めるとともに、技術職員として動物資源を適切に管理運用していく点を改めて確認できたと思います」と話しました。また、講師を務めた石原技術専門職員と木村技術職員は、「人に教えるという過程で、自分自身も深く学ぶことができスキルも高められたと思います。今後もさまざまな形で技術職員の高度化を進め、技術から研究・イノベーション活動を担うナレッジワーカーを育成、輩出していきたいと思います」とコメントしました。
 本学総合技術部は、全学の技術職員の連携を深めるとともに、多様な研修プログラムを通して技術職員のスキルアップを図ることにより、本学の長期ビジョン2050の実現に根差した研究・教育・臨床などの強化を推進しています。さらに文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」(実施主体:日本学術振興会)などの岡山大学長期ビジョン2050実現のための取り組みを生かして新たな価値の創造などを戦略的に推進しています。今後も地域と地球の未来を共創し、社会変革を実現させる研究大学:岡山大学の絶え間ない変化と挑戦と、それを担う技術職員の活動にご期待ください。


<参考>
TCカレッジ岡山大学サテライト校「医工系コース」開講 ~技術職員の「高度専門人材養成」を強化促進~
令和6年度岡山大学TCカレッジ医工系コース中級カリキュラム「生物系各種光学顕微鏡(基礎)」を実施
研究現場の生の声を聞き技術職員のスキルアップを図るTCカレッジ「医工系コース」での研究室見学を実施
研究現場の生の声を聞き技術職員のスキルアップを図るTCカレッジ「医工系コース」での鹿田キャンパス研究室見学(第2弾)を実施
文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS) 」に採択~地域と地球の未来を共創し、世界の革新の中核となる研究大学:岡山大学の実現を加速とともに世界に誇れる我が国の研究大学の山脈を築く~


【本件問い合わせ先】
岡山大学総合技術部 医学系技術課(医工系コース担当)阿部匡史
E-mail:tabe◎md.okayama-u.ac.jp
※◎を@に置き換えてください。
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