国立大学法人 岡山大学

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死んだふりしている場合じゃない!~オスは異性のフェロモンにより死んだふりから覚醒する事を世界で初めて発見!~

2024年06月12日

琉球大学
岡山大学


 琉球大学農学部の日室千尋博士(協力研究員)と岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域(農)の宮竹貴久教授の研究チームによる研究成果が、Springerの日本動物行動学会の国際学術雑誌「Journal of Ethology」誌に掲載されました。
 本件に関する取材については、下記のとおりになりますので、よろしくお願いします。
<発表のポイント>
◆成果:アリモドキゾウムシという甲虫は、外部から刺激を受けると動かなくなる「死んだふり(写真)」を行いますが、「死んだふりからいつ目覚めるべきか?」については明らかにされていませんでした。本研究では、オスがメスの存在や性フェロモンにより、「死んだふりから目覚める」ことを明らかにしました。
◆新規性:オスはメスの存在や性フェロモンにより、死んだふりから覚醒するまでの時間を早める、つまり捕食回避よりも繁殖を優先することを世界で初めて発見しました。
◆社会的意義:人生同様に動物もその生存において選択の連続です。オスにとって死んだふりによる捕食者回避と交尾はどちらが優先されるのでしょうか?動物の生存戦略に新しい視点をもたらしたという点で社会的な意義があります。

■論文情報
論文タイトル:Mate search or predation avoidance? Sex pheromone interrupts death feigning of males in the sweet potato weevil Cylas formicarius.
「交尾相手の探索か捕食回避か? 異性のフェロモンはアリモドキゾウムシオスの死んだふりを中断する」

学術誌名:Journal of Ethology
著者名:Chihiro Himuro* and Takahisa Miyatake
日室千尋(琉球大学農学部、琉球産経(株)、沖縄県病害虫防除技術センター)
宮竹貴久(岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域(農))

DOI番号:10.1007/s10164-024-00816-6.
アブストラクトURL:https://link.springer.com/article/10.1007/s10164-024-00816-6[New window]


<詳しい研究内容について>
死んだふりしている場合じゃない!~オスは異性のフェロモンにより死んだふりから覚醒する事を世界で初めて発見!~[PDF]

<問い合わせ先>
【研究内容について】
琉球大学農学部亜熱帯農林環境科学科
 協力研究員 日室 千尋
TEL: 090-4296-7858

岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域(農)
 教授 宮竹 貴久


【報道対応について】
琉球大学総務部総務課広報係
TEL: 098-895-8175
FAX: 098-895-8013

岡山大学総務・企画部広報課
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