1月16日、本学は、岡山県が有する森林、木材、木造建築の強みを活用し、持続可能な森林産業を目指すプロジェクトの構築に向けた構想策定セッションを開始しました。本プロジェクトは、内閣府「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」の一環として実施するもので、地域資源を生かした産学官連携によるイノベーション創出を目指しています。
本プロジェクトは、地域資源を基盤とした産業活性化を大学間連携で学際的に支援する体制を整備し、推進することを目的としています。今回のセッションには、本学に加え、岡山県立大学や岡山理科大学の研究者が参加しました。
セッション冒頭では、本学の阿部匡伸理事(デジタルトランスフォーメーション・グリーントランスフォーメーション担当)・上席副学長がプロジェクトの目的などについて説明したあと、株式会社Cキューブ・コンサルティングの重久孝介マネージャーが森林資源の全体像や国内外の需要動向、持続可能性の課題について報告しました。
その後、参加者による議論が行われ、木材需要の変化や国内外の林業の取り組みの違い、森林資源を「モノ」として利用する産業と「サービス」としての価値提供の両面に注目する必要性、建設産業やエネルギー分野をはじめとする多様な関連産業との連携の重要性などについて意見が交わされました。また、専門分野の異なる他分野の専門家を加える必要性や、産業界や行政との連携の強化、さらには国の政策に沿った循環型経済や新しい社会の仕組みを示すビジョン構築の必要性が指摘され、これを受けて具体的な研究領域を絞り込む方針が提案され、了承されました。
本セッションは5回にわたって実施する予定であり、議論の結果、次回のセッションまでに、参加者が各自の研究領域や取り組みについて情報を提供し、その情報を集約・整理して可視化することとしました。さらに、学際的かつ実用的なアプローチを構築し、持続可能な森林産業モデルの確立に向けた具体的なビジョンとロードマップの策定を行っていく予定です。
今後も本学は「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」などを通じて、大学間連携による地域課題の解決に取り組んでいきます。
【本件問い合わせ先】
岡山大学 研究・イノベーション共創管理統括部 産学連携課
TEL:086-251-8918
Email:co-creation◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています。
大学間連携による森林・木材・木造建築を活用した持続可能な産業ビジョンの策定に向けた議論を開始
2025年01月29日