本学大学院教育学研究科附属実践データサイエンスセンターは、主に岡山県や近隣の高校生を対象に利用希望者を募集し、全国の大学に進学を志望する高校生1,000人に「eラーニング:マイクロステップ・スタディ(MSS)」の英単語の意味を学習するサービスを試験的に無償提供する取り組みを始めました。
本学では、2019年度よりMSSを課外学習支援システムとして正式導入。全学部の1年生を中心に1日約5分程度のMSSに任意で取り組んでおり、一部の授業では学習状況が成績に加味されています。その結果、1日5分程度MSSに取り組むことが、総合的英語能力試験(英検、GTECなど)のスコアを上げることを支持する結果を、メジャーな学術論文などで報告し、5月23日に2件のプレスリリースを行っています。
1日5分程度の、見流すようなMSSの学習が英検などの成績に効果を持つことを支持する科学的結果が得られているeラーニングは、MSSのみです。その理由の一つは、多くの高校生が取り組んでいる英単語学習等の学習方法は、一夜漬けの学習(顕在記憶)には効果を持ちますが、言語能力や資格試験などの基盤となる潜在記憶にはとても非効率であるためです。同プロジェクトは、そのような理論的な助言も加え、実質的に高校生の英語力を向上させられることを証明することが一つの目的です。
プロジェクトについて、MSS開発者の寺澤孝文・実践データサイエンスセンター教授は「希望される生徒さんがいらっしゃれば、ポスターやチラシを見て個人で応募するようご案内ください。現在、一般に広がっている学習法は、潜在記憶に関する科学的研究からするとかなり誤っています。それを周知する意味もあり、意欲的な生徒さんからのご応募をお待ちしています」とコメントしています。
同プロジェクトでは、潜在記憶研究と教育ビッグデータ研究で明らかになっている最新の知見を含め、言語習得や資格試験等の知識習得に効率的な学習法に関しての講義もオンラインで提供する予定です。
<マイクロステップ・スタディeラーニングサービス無償提供について>
〇これまでのプレスリリース
・わずか1日5分のeラーニングが総合的英語能力試験(GTEC®)スコアを上げられることを支持する研究成果が主要雑誌に掲載(世界初) 新たなテスト原理により知識習得はコンピュータに任せられる時代が到来
・5分間見流すだけの英単語学習が英検®スコアを向上させる世界初の成果~潜在記憶理論を基盤としたeラーニングの効果検証~
【本件お問い合わせ先】
学術研究院教育学域(教育心理学)
大学院教育学研究科附属実践データサイエンスセンター
教授 寺澤孝文
(電話番号)086-251-7433(担当:田邊/山際)
(メール)info-micsp◎okayama-u.ac.jp ※@を◎に置き換えています。
(HP)実践データサイエンスセンター 教育・心理支援サービス部門
eラーニング:マイクロステップ・スタディを無償提供!高校生1,000人プロジェクト in 岡山 参加者募集中
2024年10月09日